多色木版画「雨過天晴」

元号が変わった5月1日、第93回国展の授賞式にプレゼンターとして出席するための上京しました。あいにくの曇り空で、東京に着く頃は雨が降って来て翌日の朝まで続きました。2日午後から日差しも出て来て夕刻の新幹線に乗る頃は気持ちの良い天気になりました。今まで新幹線の車窓から富士の姿をきれいに見た記憶がないので、「今日も雨上がりで雲に隠れているのだろう」と半ば諦めていましたが「新富士駅」に近づく頃から夕刻の富士がくっきりと姿を現したので感激、帰宅後その印象を木版画にしました。5月22日から始まる個展の作品は全て準備済みですが、この作品も展示作品に加えたいと思っております。

image size 22,5x30cm

 

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前田政晴木版画展を開催します。

今年の5月22日(水)から28日(火)までの7日間、近鉄百貨店奈良店5階美術画廊で木版画展を開催します。10年ぶりの個展です。

近年つくりためた小品を中心に、国展の出品作を交えて作品展を開催いたします。もとより気の趣くままに制作をしておりますので、どれだけ皆様のお心に訴えることができるか不安ではありますが、50年を超える月日の中で木版画<木と和紙と水性絵具>にこだわって制作を続けてまいりました。色彩や様々な技法をお楽しみ頂けるものと思っております。これからも『閑雲野鶴』の心境で木版画制作に取り組めたら幸せに存じます。    ご来場、ご高覧をこころよりお待ちいたしております。                         なお、ご祝意や差し入れのお気遣いは決してなさいませんようにお願い申し上げます。 国画会会員 前田政晴

この作品を近鉄百貨店からの案内ハガキに使ってもらいました。大小合わせて54点の作品を展示します。

 

 

 

多色木版画「木花之佐久夜」

若い頃、棟方志功が古事記を木版画にした作品を知り、自分も同じような作風で「万葉集」の歌を版画にしたことがあります。昨年のいつ頃からかNHKの「ラジオ深夜便」を聞くようになり、ある夜千葉大学名誉教授の三浦佑之先生が「古事記」をわかりやすく解説する番組に出会いました。そして自分でも読んでみたくなり、古本ですが「日本古典文学大系・古事記祝詞」岩波書店を買い求めました。もともと本を読むのが得意ではないし、古語の多い書き下し文なのでなかなか進みませんが次第に興味深く読めるようになりました。この中に出てくる女性をモチーフに木版画を作ろうと思い立ち、初めは天孫降臨の部分にでてくる天津日高日子番能邇邇藝命が見染めた木花之佐久夜毘賣です。この木版画は今年の国展に出品した作品です。image sizeは90x60cmです。

 

多色木版画「メジチ家礼拝堂の装飾」(習作)

2016年6月、イタリアへの一人旅でまずフィレンツエで2泊しました。その間この旅の目的の一つであるサン

・マルコ寺院の「受胎告知」を見た後ロレンツオ教会へ行きました。34年前に訪れた時とはまるで違い、内外からの観光客で溢れていました。まず厳重なチエックがあり入場チケットを購入(前回は無料でした)して入場しましたが、どの部屋も人が溢れており荘厳な感じはどこへやらというほどでしたが、メジチ家の礼拝堂は壁や床は着色大理石で飾られその雰囲気に圧倒されました。もちろんスケッチなどできるはずもなく人の流れの隙に写真を撮るのが精一杯でした。その写真を元に制作した木版画です。(image size  30x40cm)

 

 

多色木版画「蓮華」

昨年から取り掛かっていた「国展出品作」は2月9日に刷り上がり、すでに額装を終えました。国展開催時期には掲載したいと思っております。今回掲載する作品は、昨年7月に三輪山平等寺の境内清掃奉仕に参加した時、お庭の小さな池に咲いていたハスの花です。作業開始時刻に30分はど遅刻して参加しましたが、2時間余りの作業で気持ちの良い汗を流しました。そんな時に清楚な花を見た印象を絵にして見ました。                                  image sizeは45x60cmです。

 

多色木版画「乙女座」

今年の秋は紅葉が美しかったように思います。自宅近くの等彌神社では11月20日から26日まで紅葉祭りが催されていましたが、残念ながら期間中に神社を訪れることができませんでした。少し体調が悪いと感じながら、今回掲載する作品を2日かけて摺ったあと体調を崩してしまい、10日ほど発熱や咳に悩まされながら過ごしてしまいました。完全に回復したわけではありませんが、昨日(11月28日)から来春の国展に出品する作品の版下つくりに取り掛かりました。完成は早くても来年1月末になるでしょう。と言う訳で、これが今年最後の掲載になると思います。

多色木版画2点「イタリアシリーズ」

一昨年6月から7月にかけて20日間の一人旅で得たモチーフを元に木版画を制作しておりますが、今回アップした1点目の作品は昨年10月に制作した「ベネチアの雑踏」です。御多分に洩れず夏のイタリアの観光地はたくさんの人で溢れています。メストレ駅から列車でサンタ・ルチア駅へ行き、歩いてサン・マルコ広場まで行きましたが、途中の道から観光客の列で迷わず目的地に着くことができました。サン・マルコ大聖堂や鐘塔は人がいっぱいでとても入場できる状態ではありません。広場と海岸べりを歩いた後ベネチアングラスを買ったのち、水上バスでサンタ・ルチア駅に戻りモストレのホテルに帰りました。

2点目は昨年10月に取りかかり今年の5月に刷り上げた、「フィレンツエのサンマルコ寺院の印象」です。今回の旅行ではまずフィレンツエで2泊しアッシジ、オルビエート、アンコーナからボローニャへ行き北イタリアを巡った後再びフィレンツエに戻り同じホテルで4泊しました。ナチオナーレ通りのホテルから歩いて5分でサン・マルコ寺院に行くことができます。この寺院には少しばかり思い出があります。初めて訪れたのは43年前ですがフラ・アンジェリコの「受胎告知」を見たときの感動、別の年のクリスマスの朝、一番後方の席でミサに参加していたら年配のご婦人から子犬を預けられたことなどが思い出されます。今回はもう一度「受胎告知」を見たいと思って教会へ行きましたが、前回とは全く様子が変わっていて、美術館としての入場料が必要になっているし目的のフレスコ画は透明のアクリル板で保護されていました。見学順路も決められておりそのままで出口へと誘われました。

ベネチアの雑踏  image size  60x45cm
サン・マルコ寺院の前で image size  45x60cm

この2点は来年1月末、京都府立文化芸術会館で開かれる「国画会京滋奈作家展」に出品するつもりですので、会場で実物をご覧いただけたら幸甚です。